福祉を未来へつなぐ経営―地域の社会インフラを守るために
2026年9月28日
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
「福祉に経営はなじまない」と考える方もいるかもしれません。しかし、私たちは、福祉における経営とは利益だけを追求することではなく、限られた人財と財源を生かし、必要な支援を将来へつなぐ責任だと考えています。
障がい福祉サービスは、利用者の日中活動、健康、社会参加、家族の就労や休息を支えています。また、そこで働く職員の雇用と暮らしも支えています。人と人とのつながりを守る地域福祉は、道路、水道、医療などと同じように、地域生活に欠かせない社会インフラの一つです。必要なときに利用できる事業所が地域からなくなれば、利用者の方本人だけでなく、家族や地域全体にも影響が及びます。
今後は、人口減少や担い手不足に加え、利用者と家族の高齢化、障がいの重度化、医療的ケア、身寄りのない方への支援、災害や感染症への備えなど、複合的な課題への対応が求められます。一方、福祉サービスの財源には限りがあり、物価や人件費も上昇しています。事業所には、支援の質と職員の処遇を守りながら、安定して事業を継続する力が必要です。そのためには、財務状況を把握し、必要な設備、研修、人員配置へ計画的に資金を振り向けることが欠かせません。ICTを活用して記録や事務を効率化する場合も、目的は人を減らすことではなく、職員が利用者と向き合う時間を増やすことです。厚生労働省も、障がい福祉における生産性向上を、支援を減らすことではなく、職員の力をチームで利用者へ届け、新たな価値を生み出す取組と位置づけています。行政制度だけでは、急な困り事、移動手段、孤立、家族の負担など、地域ごと・家庭ごとに異なる課題のすべてを支えることは難しい場合があります。事業所には、制度の範囲を明確にしながら、相談支援、医療、行政、学校、就労機関、地域住民などをつなぐ役割があります。ただし、制度の隙間を職員の善意や無償の負担だけで埋め続けることは、持続可能な支援とはいえません。地域の課題を記録して行政へ伝え、新たな仕組みを地域全体で考えることも重要だと思います。
これからの福祉経営には、利用者の方の意思と権利を中心に置くこと、職員が安心して働き成長できる環境を整えること、情報を公開して地域から信頼されることが求められます。現在支援をさせていただいている利用者の方にも、これから支援を必要とする方にも、「この事業所で・この地域で暮らし続けられる」と感じてもらえる事業所を、皆さまとともにつくっていきたいと思います。
それでは。
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特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。



