諦めない姿勢から学ぶこと
2025年6月19日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
厚生労働省は職業を探している高齢者や障がい者の支援を強化していくとのことです。実際、働きたいと望んでいる高齢者や障がい者は増えていますが就職の壁は高いと聞きます。仕事を探している高齢者は増えており、65歳以上の有効求職者は2024年度に月27万6886人と10年前の2倍以上になりました。さらに、物価高で不足する生活費を補うために働こうとする動きも広がっているのが現状です。しかし、高齢者の採用に消極的な企業は多いのです。年齢を重ねるほど労災発生率が上がるのが一因であるようです。
障がい者の雇用も23年度の有効求職者は40万6591人と10年前の2倍近くになりましたが、就職率というのは44.4%に留まっています。これは、企業側には定着率が低いからだということなのです。23年度にハローワークを通じて就職した障がい者のうち1年以上在職したのは知的障がい者で74.5%、精神障がい者で55.6%でした。今後、相談員を手厚く配置したりして、課題解決型の支援の充実を図っていただければと思います。
さて、皆さんもご存知かと思います。「学習性無力感」のことです。これは、失敗を繰り返すと気力がなくなってきて、新しいことを試そうという気が失われる状態のことをいいます。このことを実証した倫理学者のマーティン・セリグマンは、犬を3群に分けて電気刺激を与える実験を行っています。
第1群の犬は対照群で、電気刺激そのものが与えられません。第2群の犬には電気刺激を与えますが、目の前のボタンを押せば刺激を止めることができるようになっています。最初は驚きますが、しばらくたつとボタンを押してその電気刺激をコントロールできることを知ります。第3群の犬たちは、目の前にボタンはありますが、それを押しても電気刺激を止めることがでいない仕掛けになっています。その結果、自分の力では辛い環境を変えることができないという無力感が植え付けられます。その状態をセリグマンは学習性無力感と呼んだのです。
こうした学習体験をした犬に電気刺激を与えると、第1群と第2群の犬は逃げようとしますが、第3群の自分は無力だと判断した犬は諦めて動こうとしません。当初、第3群の犬の状態が注目されましたが、細菌では第2群の犬の諦めない姿勢が注目されるようになっているのです。
この犬たちは、諦めないで試しているうちに対応策を学習することができました。そうすると次に困ったことが起きても、対応策を考えることができるようになります。最初は上手くいかなくても、工夫すれば対処できるのではないかと考えることもできるようになります。このように、色々な場面で粘り強く対応して、自分の力を活かせるようになることは大切かもしれませんね。
それでは。
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。