特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

治療と仕事の両立を考える

2025年5月8日

こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

ストレスを感じている時というのは、自分が置かれた環境に対する不満が頭のなかに浮かんでくるときにできやすくなるといいます。どうすることもできない自分自身に対する不満を感じて、ストレスが強くなることもあります。
私たちは、ストレスを感じているときには、自分に対して必要以上に厳しい声をかけていることが多いと思います。例えば、「ダメな人間だ」とか「役立たずだ」とか、他人に面と向かって言うことはしない言葉でも、自分に対しては平気でこころのなかで言っていることがあります。そうすると、自分の存在が否定されるように思えて、こころの元気というのがなくなってきます。
そんな時には、他の人だったらと考えてみると、自分に対して自然に優しい声かけができるようになって、ホッと一息つける余裕が生まれてくると思います。そうすれば、思うようにいかない厳しい状況に置かれても、工夫できることがないかを考えることができるようになると信じています。
厚生労働省は2024年11月に病気の治療と仕事の両立に対する支援を企業の努力義務として法律に盛り込む方針を明らかにしています。
当事業所「ねいろ」でも、取り組んでいることがあります。
それは、「治療と仕事の両立」です。この治療と仕事の両立とは、病気を抱えつつも働く意欲や能力のある職員が、仕事を理由に治療の機会を逃すことなく、また、治療の必要性や精神的な不安感を理由に職業生活の継続を妨げられることなく、適切な治療を受けながら働き続けられることを指しています。
今や2人に1人が、がんになる時代です。がん患者の約3人に1人は20~60代であって、がんは現役世代の病気ともいえます。また、就労中にがんと診断されて退職・廃業した人は全体の2割、初回治療までに退職・廃業した人はその6割にのぼっているのです。
驚くことに、現在、就労者の約4割が何らかの病気を抱えているといわれており、治療を理由に仕事を辞める人や、仕事を理由に治療を断念する人も多いと聞きます。
当事業所「ねいろ」でも、上位者や周囲への伝え方や今後のキャリアに関する悩み、社内制度の活用方法など利用できる制度を構築していかなければならないと思っております。
制度を利用しやすい環境とは、職場内での風通しの良いコミュニケーションのもと、お互いの体調面や精神面を思いやる習慣によってつくられるのです。その点を会社(事業所)が理解していくことが大切かと思います。
がんで罹患した人たちが仕事を辞めないですむ会社が増えていくことで、がん治療と仕事が両立できる社会が実現されるのではないでしょうか。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】