特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

令和7年6月26日に起きた件について

2025年6月27日

こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

昨日の令和7年6月26日(木)に、当事業所「ねいろ」をご利用いただいている利用者の方が施設を出て行方が分からなくなってしまいました。当事業所「ねいろ」としましても、細心の注意を払いながら支援を行っていたのにもかかわらず、このような事態を招いてしまい大変申し訳ございません。
利用者の方のご家族、並びに他施設の関係者の方たちにおかれましてもご迷惑をお掛けいたしました。
行方が分からなくなってしばらくして、捜索願を警察にお願いすることとしました。この対応についても、約1時間くらいが経過しており。。。初動対応を誤ったと感じております。
結果、ある住民の方が警察に通報していただき警察の方に保護していただきました。何より、利用者の方が無事であったことに安心しました。
今回の件については、いくつかの問題点、そして改善すべき点があります。利用者の方の脱走や行方不明については、100%防ぐことは難しいかもしれません。精神科病院や特別養護老人ホームとは異なり、当事業所「ねいろ」では昼間などは虐待防止の観点から施錠ができないものと私は思っております。職員が利用者の方の外出を正当な理由なく止めることはできません。また夕方や夜などに施錠していたとしても、窓からの脱走も可能なわけです。
今後は、必要な時に応じて施錠する、ネームカードを持ってもらうなどの対策を講じて、より安全な施設にしていかなければならないと思います。
時に、障がい者の施設から行方不明者が発生して、ニュースになるケースがあります。この場合は警察が動き、情報を素早く集めるために利用者の名前や顔が公開されて、周辺をメインに日本全国規模での捜索となる場合があります。
先ずは、職員一同事故・トラブルへの対応マニュアルに書かれていることを適切にどのような時も冷静になって出来るようにしておかなければなりません。今回、利用者の方に名前、当事業所「ねいろ」の名称と住所が書かれたネームカードを持っていただいていませんでした。よって、早急にカードを作成して持参してもらいます。第三者が利用者の方を発見して、警察に保護されるとネームカードが役立ちますからね。本人の意思を尊重する支援を心掛けるあまり、本人の意向に沿った支援が重要になります。また、施設内に鍵をかけて閉じ込めるのは拘束と同じであると考えると、虐待となってしまいますのでそのことについては注意が必要なのです。
当事業所「ねいろ」が今後行うこと。それは、まずは二度とこのような事件を発生させないことだと思います。
まず、ハード面において正門のシャッターの工事、玄関の改修工事、内ドアのカギの取り付け、防犯カメラ、見守りカメラを設置することを行い、未然防止を図ります。そして、職員の研修を行ったりして意識の統一化を図ります。
利用者の方たちにとって、安心・安全な施設としていくべく今回の反省を踏まえて、対策を講じていきたいと思います。

利用者の方のご家族、そして関係者の皆さまにはご心配とご迷惑をお掛けしました。心からお詫び申し上げます。

今回の件で私はとても考えました。例えば、玄関のカギが絶対に拘束になるというわけではないとも思っております。例えば、玄関の前がすぐに交通量の多い道路であれば、それは必要不可欠なことだからです。私たちは常に、施設から離れる時に職員が大変だからカギをかけるのか、利用者の安全のために本当に必要なカギなのか、カギをかけずに出来ることがないのか?を考えておかなければならないのです。
そうすると、日頃の業務を見直し、利用者本位の支援を行いながら時間を作り、本人の意思をゆっくりと時間がとれるように心掛けていけるはずです。何より、安らげる空間をつくり、ハード面だけでなくソフト面で、個人を尊重し、ここに居ても良いのだ、ここでも自分らしく生活が出来るのだという気持ちを持っていただけるように支援することが大切なのだと感じました。

それでは。

〒880-0022
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】