特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

小さな成功が次の一歩をつくる―生活介護で育む自己効力感

2026年10月5日

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

成功が成功を引き寄せる
という言葉を聞いたことがあります。これは、自分がうまくいっていることなどが少しでもうまくいくと自信を持って課題に取り組めるということだと思っています。そうすると、物事は自然に良い方向に向かうことがあります。人はそう簡単に変わるわけではありません。しかし、何もしないでいたそれまでよりかは勉強をするようになったり、良い成功体験が増えてくれば、次第にこころというのは豊かになっていくのではないでしょうか。出来ることに少しずつ取り組む楽しさを感じられれば、毎日のQOLつまり生活の質は高まっていきます。
心理学には「自己効力感」という考え方があります。これは、「自分ならできそうだ」「やってみよう」と思える感覚のことです。自己効力感を育てるうえで、自分自身の成功体験は大きな力になります。ただし、支援者が考える成功と、利用者の方本人が感じる成功が同じとは限りません。
例えば、生産活動を最後まで行うことだけが成功ではありません。作業場所まで来られた、道具を手に取れた、途中で休憩を伝えられた、昨日より落ち着いて過ごせたことも、大切な一歩です。運動や外出に参加しなくても、見学する、応援する、自分で「今日は休む」と決めることにも意味があります。
生活介護の支援では、目標を本人に合った小さな段階に分ける「スモールステップ」が有効です。作業工程を一つずつ示す、写真や見本を使う、活動の始まりと終わりを分かりやすくするなど、取り組みやすい環境を整えます。そして、「上手だった」だけではなく、「自分で選べましたね」「最後まで丁寧にできましたね」と、できた行動を具体的に伝えます。
一方で、成功体験を増やすことが、失敗させないことや、いつも頑張らせることになってはいけません。難しすぎる課題、他の人との比較、過度な期待は、不安や「どうせできない」という気持ちを強める場合があります。うまくいかなかったときも本人を責めず、体調、環境、手順、伝え方を見直し、次の方法を一緒に考えることが私たち支援者の役割です。
利用者の方の変化を急がず、本人のペースと意思を尊重する。そのうえで、本人も気づいていない小さな成長を見つけ、喜びを共有することが大切です。「できた」が「またやってみたい」につながり、その経験が次の成功を引き寄せていく。私たちは、その一歩を安心して踏み出せる生活介護事業所でありたいと思います。

それでは。

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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】