特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

管理職の役割について

2025年10月20日

こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

近年、生成AIなどの最先端のテクノロジーが心理サポートの分野でも使われるようになっているようです。しかし、同時に欧米を中心に、AIによって過度な依存や危険な行為が引き起こされるリスクが問題になっています。新しい技術が持つ可能性がある一方で、そのリスクについても知る必要があると思います。主体性を失わないようにしないと、こころというのは傷つくリスクがあります。特に精神的にひどく辛い状態のときには、AIの優しい言葉に頼ってしまって自分を見失うことがあるので注意が必要です。
心理支援というのは、デジタルツールと人間的な関わりとの効果的な融合が大切になっていくのかもしれませんね。

さて、当事業所「ねいろ」では女性の管理職(役職者)が多数おります。今や多くの企業でその管理職のあり方が再検討されているといいます。以前は目標設定や売上達成を管理して、上位下達でチームメンバーに指示を出し、着実に業務が遂行するように監督するのが役割でしたが、リモートワークや多様性が進み、よりフラットなマネジメントのあり方というのが重要視されるようになっています。要するに、管理職はメンバーの価値観を尊重し、抱えているモチベーションや仕事への期待なども踏まえてチーム全体と向き合うことが求められているのかもしれません。
そこで大切なのが「感情」です。
ただ事実や成果に向き合うのではなくて、メンバーはどのような気持ちでチームに向き合っているのか。。。などということを管理職が意識しながら、寄り添わなければならないのだと思います。
管理職がメンバーの感情に注目すると、そのメンバーは仕事だけでなく自分に関心を持たれていると感じ、大切にされている感覚が生まれるといいます。そうすると相手に心を開くようになって言葉だけではない本当のことが共有され、心の距離が縮まり、信頼関係が築かれるのです。心理的安全性が高まれば、率直な発言や挑戦がしやすくなり、チームのエンゲージメントやパフォーマンスが向上するという好循環を生み出します。
経営において感情を重要視して組織の資本と捉えるという考え方は、人的資本経営が広がりを見せる中で、社会のスタンダードになる可能性があります。
感情というのは経営資本として活用できるのかもしれませんね。
時に、経営陣と現場をつなぐ管理職というのは、自分の感情をマネジメントしつつも、部下やメンバーの感情の状態を把握し、必要に応じて経営陣に対して、どのような状態なのかを翻訳しながら伝えて、そしてまた経営陣の思いを現場メンバーが共感できる形に再翻訳して伝えることが必要です。
ここで言う管理職というのは、経営陣と現場をつなぐ感情の媒介者なのかもしれませんね。

それでは。

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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】