感情には自分を守る役割があります
2023年11月13日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 ねいろ 」の なかにし です。
先日、研修で社会福祉士や精神保健福祉士としての実践・視点のチェックリストを作成して仕事をしていく上での持つべき視点を学んできました。
私たちは対人援助職と呼ばれております。そのような仕事を長くしていると、自分のしていることが正しいと感じることがあります。また、自分自身が想像している以上に権威や権力に影響されることが多いこと、自分が思う正義を振りかざす時には立ち止まって考えることが必要だと感じました。
専門家としての利用者の方たちへの影響というの思っている以上に大きいのです。
【良い支援を目指していくには】
自己犠牲型で責任感が強い人ほど、バーンアウト症候群になるとお伝えしたことがあります。良い支援をしていくために考えておかなければならないことは、何事もベストはないということ。よりベターを目指すということだと私は思います。
より良い支援や仕事をしていくために、日々の振り返りも重要でしょう。また、自分自身が考える理想と現実の狭間で揺れ動く気持ちを大事にしていかなければならないと思います。仕事での葛藤は自身だけで抱え込まずに同僚など話しやすい人に話していくことも大切です。そして、仕事とプライベートの線引きをすることが良いのかと思っております。
自己覚知、自己理解というものが支援にはあります。
支援の過程で起きる出来事というのは自身に起因することが多いものです。そのため、先ずは自分自身を知ること(自己覚知)が必要になります。利用者の方への関心を持ち、利用者の方の立場になって考えること、相手にどのように自分が映るかは、自分自身を知っていくことから始めていかなければならないと思います。
さて、不安や怒りなどの感情は心地よいものではありません。不快な気持ちを感じないで済めばそれに越したことはないと思います。しかし、そのような感情にはすべて意味があるのです。
例えば、危険な状態や場面に直面したとします。ファイト・フライト・フリーズの反応、戦うか逃げるか固まるか、いずれかの反応をすることが分かっております。状況を瞬間的に感知して適切に対応しようとして、心の動きがそうさせるのです。
相手から酷いことをされると怒りの感情がこみ上げてきます。そうするとその相手に自分の怒りをぶつけて自分を守ろうと行動をとります。相手の言うがままにしていたら、自分の立場が危うくなってしまうからです。
危険が迫っていると考えると不安になって危険を避けようとします。危ないところに足を踏み入れるのは良いことではありませんからね。大切なものをなくしたと考えると気持ちが落ち込みます。仕事に失敗したり病気になったりして落ち込むのは成功や健康という大切なものをなくしたと考えるからです。そのような時にむやみに動き回るよりかは動きを抑えて次の手立てを考えた方が良いのです。
このように、それぞれの感情には自分を守るために大切な役目があります。それが強くなりすぎると、かえって自分を追い込むことになります。
そのようなバランスを上手に取れるようになることが、心の健康にとって大切なのです。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。