特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

障がい者雇用の定着について考えてみましょう

2023年9月22日

こんにちは。

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 ねいろ 」の なかにし です。

今日の障がい者雇用の中心は精神障がい者で、その方たちが継続して安定就労するのが課題となっております。障がい者雇用は毎年拡大しておりますが、法定雇用率(2.3%)を達成している企業は雇用義務企業中48.3%と半数以上が未達成の状況です。
この法定雇用率。。。26年度までに段階的に2.7%まで引き上げられることが決まっております。
企業で働く障がいを持った方たちは増えております。今後、障がい者雇用の量と質を両立して、職場における真の定着には何が必要なのでしょうか。
企業が障がい者を雇用する際の環境整備にかかるコストを「配慮のコスト」と呼ばれております。このコストと障がい者が労働で生み出す付加価値のバランスが重要ですが、付加価値が上回れば、企業にメリットが生まれ、障がい者の雇用は促進されるでしょう。
しかし、そもそも障がい者を受け入れる環境整備をコストと呼ぶのが適切ではないと思います。人への投資を掲げる岸田政権の流れから、障がいのない社員について、企業は給与や研修といった育成費用を「将来の投資」と考えることができます。このことから、障がい者雇用に必要な額も同じように考えなくてはいけないと思います。

人手不足が続く中、障がい者の労働市場への参画はもっと重要性を増してくると思います。
障がい者雇用促進法は、障がい者が働くための合理的配慮を企業に求めております。この合理的配慮は「工夫」なのです。一人ひとりの障がい者について何が苦手で何が得意か、仕事を停滞させるボトルネックがあるのであれば、それは何か。能力や個性、感性に応じた成長を促さなければいけません。
そこで必要なのは、やはり「対話」です。
さらに、その人らしさを生かすには自己理解を深めることも重要です。障がい特性自体や苦手なことを知るというより、強みは何で、どんな状況なら自分らしくいられ、一人でできることは何なのか、どんなサポートなら安心して働けるかなどです。
合理的にどのような配慮があればその人が力を発揮できるのかを企業側も理解しておかなければならないと思います。

当事業所「ねいろ」もそうですが、人手不足に悩む企業が多い中、能力や障がいの程度に応じて大いに戦力として活躍してもらい、ダイバーシティとソーシャルインクルージョンが実現できる社会になっていければと思います。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】