特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

こころの健康に睡眠は大切です

2024年2月26日

こんにちは。

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

厚生労働省こころの健康相談統一ダイヤル
0570ー064556

2023年の自殺者数が2万1,818人となったことが警察庁の自殺統計に基づく厚生労働省のまとめで分かりました。22年の確定値と比べて63人減っており、2年ぶりの減少という結果となっております。新型コロナウイルス流行前の19年は2万169人でしたが、20年以降は2万1千人台が続いており高止まりの状態です。
原因・動機別では、健康問題が最多で、次いで経済・生活問題、家庭問題と続いております。人口10万人当たりの自殺者数で最も高かったのは山梨県、和歌山県、岩手県であり、低かったのは鳥取県、徳島県、福井県となっております。
引きこもり症状の持続や身体不調の増加は思春期児童が死にたいと思ってしまうリスクになることが見出されております。
児童2,780人を対象に、数年間追跡調査したところ、引きこもり症状、身体不調、不安抑うつ症状など8項目の有無や強弱について、10歳、12歳、16歳の時点で調べたところ、16歳時点については死にたいと思う気持ち(希死念慮)を抱いているかも調べてデータを解析しております。
引きこもり症状が続いている場合と身体不調が増加している場合、希死念慮のリスクが高まることも分かっております。引きこもり症状の持続やそれがない場合と比べて希死念慮を持つ割合が役2.4倍高かったとの報告があります。身体不調の増加についてはそれがない場合と比べて、約3倍高かった模様です。
身体不調とは、身体的な病気がないにもかかわらず、痛み、疲労感、吐き気、めまいなど身体の不調が生じることです。引きこもり症状も身体不調も心理的なストレスが関わっていることが多く、それが希死念慮を招くのかもしれません。
軽く見られがちな児童などの身体不調は実は大きなリスクとなることが分かってきております。よって、不安抑うつ症状などと比べれば周囲の方たちが見つけやすいために、このような研究成果を生かして、自殺予防の支援に繋がればと思います。
休息に必要なことは先ずは睡眠です。人間は簡単には眠れない動物だと言われております。原始時代にぐっすり眠っていた祖先は、動物に襲われて命を落とした可能性が高いのです。ちょっとした物音に反応して目が覚めるような敏感な人たちが生き延びて現代の私たちと繋がっているのです。
災害時には睡眠をとることが大切で、規則正しく眠れないのならそれで良いくらいに考えていた方がよいのかもしれません。睡眠の量を確保することを優先して心身の健康をできるだけ維持するようにするのです。眠気が出たときに眠るのです。日中であっても眠くなったら寝るようにします。
睡眠をしっかりととり、心身を健康にしておくことというのは、とても大切なのことだと思います。
利用者の方たちに、朝「昨日はよく眠れましたか?」と私はよく聞いております。ちょっとした変化にもこころが反応して安心して眠ることができないこともあるかと思います。規則正しく寝なくてはならないと考えるとそれだけで緊張して寝つきにくくなったりしますので、十分な睡眠をとることと規則正しい睡眠をとることを区別して考えてみましょう。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】