パーソナルスペースについて
2024年2月28日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
パーソナルスペースというものは、自分のプライバシーを守ることや他者からのとっさの攻撃から身を守るといった役割があるといいます。その広さというのは人によって様々ですが、相手との関係や場面によって伸び縮みすると言われております。
パーソナルスペースは心理学で、「自分の身体の延長のように感じて、他者に侵入されると不快感を覚える空間」を指します。1960年代にアメリカの心理学者ロバート・ソマーという方が定義したものです。人は目が前にあるために、正面に意識が向かいがちです。卵のような前に長い楕円の形状をしているらしいです。
ロバート・ソマーは病院の敷地内で、野外に座っている患者のすぐそばに腰かける実験を繰り返したといいます。一定距離内に他人が入ると、患者が逃げる、肘をすぼめるなどの不快感を示したようです。現在はパーソナルスペースに侵入されると、無意識に心拍数やまばたきの回数が増加することも分かってきております。
「密接距離」とは、すぐに触れ合うことができる距離です。(45㎝まで)相手の表情がよく見えるために、家族や恋人同士の会話に適していると言われております。
「個体距離」は、両者が手を伸ばせば触れることができる距離です。(45㎝~1.2m)同じ部署の同僚や友人とのコミュニケーションが活発になると言われております。
「社会距離」は、手を伸ばしても相手に触れることができない距離です。(1.2m~3.6m)複数人の顔が目に入るので、プレゼンテーションや商談に向いています。相手の目線が気にならずに、一人で集中して仕事をするのにも向いております。また、3.6m以上は大人数の様子が把握できるために講演などに適しております。
パーソナルスペースの広さはその時の精神状態や空間の明るさなどにより変わります。気分が沈んだり、周囲が暗かったりすると相手と距離を取りたくなるらしいです。一般的に男性の方が女性より体格が大きいので、広い傾向があるようです。
初対面では個体距離と社会距離の境界である1.2mほど離れるのが望ましいとされております。一定の距離をとることでより早く打ち解けたりする可能性があります。しかし、一定の距離がとれない場合は向かい合うのを避け、視線が交わらない位置に座るなどの配慮が必要となります。例えば会話の際は斜めに座ったり、作業をする場合は横に座ったりといった具合です。
相手の反応を見た後の微調整も大切なことです。相手が席をずらしたり、視線を外したり、ジェスチャーをしない場合はパーソナルスペースを侵害している可能性がありますので、少し離れた方がよいでしょう。逆に相手の声が大きくなったり、聞き返しが多かったりするときは距離をとりすぎている可能性があるので近づきましょう。
支援の場面でも少しこの「パーソナルスペース」を意識してみてください。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。