重層的支援
2025年8月7日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
現在の日本は、これまでにないほどの速度で少子高齢化が進んで、地域社会における介護や障がい者支援の課題はこれまでの制度では対応しきれないほどに複雑化しているといいます。例えば、一人暮らしの高齢者にとって安心できる住宅の確保や介護に追われる家族の精神的・身体的な疲弊、大人に変わって家族の介護や育児を担うヤングケアラーの学業継続など。。。従来の支援対象を受給者に限定してきた地域包括ケアだけでは対応が難しい事例が増えているのです。
こうした課題に対して、国や自治体は医療や介護中心の包括ケアに加えて、まちづくりや教育、生活支援などを統合する「重層的支援」を進めています。しかし、支援の受け手や受給者を対象として仕組みには限界があります。支え手と支えられる側が固定されない、誰にも役割のある社会の推進がこれからは必要になってくるでしょう。
例えば認知症になると時間や空間の認知機能が衰えていくのは皆さんもご存知のことだと思います。今がいつでここがどこかがおぼつかなくなるのです。トイレに駆け込んでも便器がどれかが分からない。。。店の入り口に敷かれた黒いマットは不気味な落とし穴に移ったりするのです。こうした日常が続くと心に大きなダメージを受けて、恐怖心から暴言や暴力といった周辺症状に至ります。
認知症の6~7割を占めるのがアルツハイマー病で、75歳以上で発症するケースが多い認知症は長生き故の現代病なのかもしれません。認知症は加齢に伴う単なる物忘れとは違います。高齢者の場合、発症後、5年から十数年が経過すると、嚥下機能の衰退や免永輝機能が大きく衰えて最後は誤嚥性肺炎や老衰で亡くなるといいます。脳をつかさどる記憶は「その人らしさ」に影響するだけに認知症だけにはなりたくないと思う人も多いでしょう。新型コロナウイルス初期段階がそうだったように、病気に対する恐怖心は遡って、差別や偏見の温床につながります。
年を重ねれば誰もが患うリスクの高まる病だけに、正しくその本質をしって、スティグマ(烙印、偏見)をなくす必要があると感じております。
それでは。
〒880-0022
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
カテゴリーcategory
事務長の独り言post blog
事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。