社会福祉に携わる者としての意識とは
2023年12月12日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 ねいろ 」の なかにし です。
かつての社会福祉では保護や慈善を優先しておりましたが、現在では人間らしい生活のための権利保障としての福祉が定着しております。この中心的役割を担っているのが【障がい福祉】の分野なのです。
少し歴史を紐解いていくと、平成5年に心身障がい者対策基本法が改正されて、障がい者基本法と名称が変わりました。それにより、それまで病者として医療の対象とされていた精神障がい者が身体障がい者や知的障がい者とともに障がい者施策の対象となったのです。この障がい者基本法は、すべての国民が障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、障がい者の自立及び社会参加の支援等のための施策に関して、基本原則を定めて施策の基本となる事項を定めることによって総合的かつ計画的に推進することを目的としております。
障がい福祉サービスは、平成15年に従来の措置制度から支援費制度へ転換されました。措置制度では行政がサービスの利用先や内容などを決めておりましたが、支援費制度では障がいのある方の自己決定に基づきサービスを利用できるようになりました。
さらに、障がい者基本法によれば、何人も、障がい者に対して、障がいを理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならないと記載されております。また、平成18年に国連で採択された障がい者の権利に関する条約によれば、障がい者・児を治療や保護の容体ではなくて、【人権の主体】として捉えることを前提にしております。
障がいというものの捉え方も障がいというものは疾病や外傷などから生じる個人の問題であり、医療を必要とするものであるという「医学モデル」の考え方を反映したものでしたが、障がい者の権利に関する条約では、障がいは主に社会との関係性によってつくられた問題であるという「社会モデル」の考え方が今は反映されているのです。
条約や法律があって、私たちの支援があります。
法律などは理解しにくい内容ばかりですが、法を遵守してこその障がい福祉サービスなのだと私は思っております。
当事業所「ねいろ」の利用者の方たちには、日々のご利用の中で、成功体験を積んで本人の自信に繋げたり、スモールステップで出来ることを増やし、苦手な面よりも得意な面を優先して支援したり、社会生活に必要な技能や習慣を共に身につけていったり、抽象的な内容の理解よりも具体的な活動を重視した支援を展開していくことが大切なのだと私は思っております。
昨日の相談支援事業所の〇〇さんの件ではありませんが。。。利用者の方目線、権利を擁護する姿勢、何より仕事に対する責任と職業に対する責任を持つことが大切なのではないでしょうか。
当事業所「ねいろ」の職員が全員持っている思いやりの心があれば、楽しく支援すること、やって利用者の方のためになることに常に取り組みながら、良くない行動を常に減らしていっておりますよ。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。