「親亡き後」を今から考える―生活介護事業所にできる支援
2026年10月23日
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
厚生労働省は10月22日、令和9年度報酬改定に向けた生活介護の検討案を公表しました。①定員91人以上の基本報酬区分の新設、②医療的ケア者への支援に関する常勤看護職員等配置加算・欠席時対応加算の見直し、③延長支援加算の拡充、日中一時支援との連携評価、生涯学習を実施する努力義務が議題です。対象は生活介護事業所です。定員91人以上の事業所、医療的ケア者を受け入れる事業所、夕方以降の支援や日中一時支援との連携を行う事業所では、案が確定した場合に報酬・運営を見直す可能性があります。
考えたくはありませんが。。。
「親亡き後」とは、親が亡くなった後だけでなく、高齢化や病気によって家族が支援を続けられなくなった場合も含む課題です。大切なのは、問題が起きてから対応するのではなく、本人と家族が元気なうちから、将来の暮らしを一緒に考えることだと思い、今回書かせていただきます。
家族が担ってきた支援は、食事や服薬、金銭管理、通院、行政手続、緊急時の対応、本人の気持ちの理解など多岐にわたります。家族の支援が急に途切れると、本人の生活環境が大きく変わり、強い不安や混乱を招く可能性があります。また、希望する住まいが見つからない、支援者間で本人の特性が共有されていない、財産管理を任せる人が決まっていないことなども課題となります。
生活介護事業所には、日々の支援を通じて把握した本人の意思や生活上の注意点を、将来の支援へつなぐ役割があります。好きなことや苦手なこと、意思表示の方法、安心できる関わり方、服薬、食事、健康状態などを記録し、本人・家族・相談支援専門員・医療機関・行政などと共有できる体制を整えることが重要です。
将来の住まいについても、家族が決めるだけではなく、本人の意思を中心に考えなければなりません。グループホームや一人暮らし、短期入所などを早い段階で見学・体験し、本人に合う環境を確かめます。言葉で希望を伝えることが難しい場合も、表情や行動、これまでの生活歴から意思を丁寧にくみ取る「意思決定支援」が必要です。
金銭管理や契約については、日常生活自立支援事業や成年後見制度などが選択肢になります。ただし、成年後見制度を利用すればすべて解決するわけではありません。本人の自己決定を尊重し、制度以外の支援も含めて、その人に本当に必要な仕組みを検討することが大切です。
さらに、家族の急病などに備え、緊急連絡先、受入先、必要な支援をまとめた「緊急時支援シート」を作っておくと安心です。地域生活支援拠点等には、相談、緊急時の受入れ、グループホームなどの体験機会を地域で確保する役割があります。
「親亡き後」の備えは、親だけに責任を負わせるものではありません。本人を中心に、家族、事業所、相談支援、医療、行政、地域がつながり、支援を一人からチームへ移していく取り組みです。当事業所「ねいろ」も、ご本人らしい暮らしを将来へつなぐため、日々の支援と対話を大切にしてまいります。
※制度情報は2026年10月23日現在で確認しています。利用できる支援や相談窓口は自治体によって異なるため、お住まいの市町村または相談支援事業所へご確認ください。
それでは。
〒880-0022
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。



