特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

利用者の大切な情報を守る―福祉事業所の情報セキュリティ

2026年10月13日

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

不正アクセスやランサムウェアによる被害が相次いでいます。IPAの「情報セキュリティ10大脅威2026」でも、ランサム攻撃、委託先を狙った攻撃、システムの脆弱性の悪用、内部不正などが、組織にとって重大な脅威に挙げられています。9月からの約1か月間で世界で少なくとも延べ3億人超の個人情報の漏洩が公表されたことも分かっています。中には、人口知能(AI)の関与が疑われる事例もあったようです。
障がい福祉サービス事業所では、氏名や住所だけでなく、障がい特性、病歴、服薬、家族構成、支援記録、個別支援計画など、特に慎重に扱うべき情報を保有しています。障がいや病歴に関する情報は「要配慮個人情報」に該当し、流出すれば、本人の尊厳や生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
当事業所では「情シスおまかせコンシェルジュ」やストレージサービスを導入し、専門的な支援を受けながら対策を進めています。ただし、サービスの導入だけで安全が保証されるわけではありません。今後は、職員ごとのID管理、多要素認証、必要最小限のアクセス権限、端末やソフトの更新、データの暗号化、ログの確認、退職・異動時の権限削除などを継続して点検する必要があります。
ランサムウェアへの備えとして、重要データは攻撃の影響を受けにくい場所にもバックアップし、実際に復元できるかを定期的に確認します。委託先についても、障害発生時の連絡方法、復旧目標、再委託、契約終了時のデータ削除などを契約書や利用条件で確かめることが重要です。
人的な対策も欠かせません。不審なメールを開いた、誤送信した、端末を紛失したという場合に、職員を責める雰囲気があると報告が遅れます。「小さな異常ほど早く伝える」という心理的安全性を育て、定期研修や模擬訓練を行うことが被害の拡大防止につながります。
事故発生時は、端末をネットワークから切り離し、責任者と保守事業者へ連絡して、記録を保存します。そのうえで、個人情報保護委員会、指定権者、警察などへの報告や、利用者・家族への通知が必要かを速やかに判断します。不正アクセスなど一定の漏えい事案には、法令上の報告・本人通知義務があります。
プライバシーポリシー、相談窓口、情報の利用目的、保存期間、事故時の対応を分かりやすく公開し、利用者本人には図や平易な言葉も用いて説明することが、家族や行政を含む信頼につながります。情報を守ることは、事業を守るだけでなく、利用者の尊厳と安心した暮らしを守る支援そのものです。

それでは。

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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】