【福祉業界】物価高を超える賃上げをするためには
2024年5月17日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
兵庫県が2023年度に実施したアンケートによると、障がいを理由に旅行を諦めたことのある障がい者の方は42%に上ります。
4月に改正障がい者差別解消法が施行されて、負担が重すぎない範囲で障がい者からの要望に応じる「合理的配慮」が民間の事業者にも義務化されました。
兵庫県では高齢者や障がい者の方が円滑に旅行できるように環境を整備するユニバーサルツーリズム推進条例を23年度に施行しております。これは「行けるところ」から「行きたいところ」へを掲げて、幅広い対策を進めていくということでしょう。
施行後の1年間でユニバーサルなお宿宣言をした宿泊施設は97軒に達しております。従業員が移動のサポートをしたり、介助入浴が可能など73項目の取り組み状況を県の公式観光サイトで公表して、研修を受ければ宣言ができます。
障がい種別ごとの対応状況も分かり宿を選ぶ判断材料になります。項目をチェックする過程で、宿泊施設の経営者や従業員の意識が高まるという効果もあるかもしれません。
このように、誰もが旅行できる環境が整っていけばありがたいと思います。
さて、残業代やボーナスを含めた名目賃金は、新型コロナウイルス感染症の影響が一巡した21年春から全同月比プラスの傾向が続いております。とはいっても、賃上げ率が物価上昇のペースを上回っているとは思えません。私たちを含めて働く人たちの生活の実感は厳しいと感じる人は少なくないのではないでしょうか。物価高を超えるほどの賃上げをしていくにはどのようにしていけばよいのでしょうか。
少子化で人手不足が深刻になればなるほど、企業は賃上げによって優秀な人材を獲得・つなぎとめようとします。企業には賃上げの余力があるとの見方があります。企業が生み出した付加価値である利益などから人件費に回る割合を示す労働分配率を計算してみると、大企業は23年が38.4%で10年前の46.8%から低下しており、中小企業も同じ期間に76.0%から70.7%に下がっているのです。
当事業所「ねいろ」でも、この「付加価値」が大切となってきます。
賃上げが出来なければ、職員満足度が低下してさらにはサービスの低下も招く恐れもあります。職員満足度が低ければ職員の離職ということにもなりかねません。
そうすればどうでしょう?利用者の方たちに影響を及ぼしてしまうのです。最悪の場合、利用者の方たちの行く場を失う可能性もあります。
よって、当事業所「ねいろ」では一人ひとりの能力・知識の向上を図り、その証明として国家資格にチャレンジをしたりと職員一丸となって付加価値を創造していく必要があるのです。
福祉業界は低賃金できつい。。。
これは何もしない・できない事業所の言うことだと思います。
出来ることはたくさんあります。ただ、それをしていないだけ。それだけのことです。
障がい者総合支援法、障がい福祉サービス事業などをしっかりと熟知して支援というものを行っていく。
利用者の方たち目線で支援を行っていく。選ばれる施設になる。職員一人ひとりの意思によって自分の能力を高めて、心の成長を目指せるような自己啓発を行っていく。
そういったことを凡事徹底していくことが必要なのだと思います。
やればやった分の跳ね返りがあるのです。出来ないのではなくしないのであれば現状は変わりません。現状維持は衰退を意味するとも言われてますから。
これからの事業所を運営していくためには、利用者の方たちやそのご家族、協力会社やパワーパートナーの皆さん、地域の方々、そして何より職員とその家族を一番に守っていくことが重要です。
それが私の責務なのです。
また別の機会にでも私が日頃から行っていることなどをお伝えできればと思います。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。