特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

てんかん発作の対処方法について

2024年7月3日

こんにちは。

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

脳の病気である「てんかん」は、乳幼児期での発症が目立つとされております。しかし、中高年になるとその発症率が上昇します。
当事業所「ねいろ」でも、利用者の方が時々てんかん発作を起こすことがあります。
誰もがかかる可能性のあるというてんかんの正しい知識を本日はご紹介して、いざという時に対処できるようにしていただければと思います。
皆さんはてんかんというと、意識を失って激しい痙攣発作を起こす病気だと思われますが、そうした発作を起こすてんかんのお持ちの方は全体の4分の1未満だと言います。症状としては、瞬間的に意識がなくなってぼーっとしたり、筋肉がピクっと動いたり、光るものが見えたり、耳鳴りがしたりと発作の症状というのは多岐に渡ります。てんかんの原因や症状は様々ですが、いずれも脳の神経細胞の過剰な活動によって発作が生じて、それが繰り返されます。てんかん発作の大まかな分類としては、大脳の片側の一部から発作が始まる「焦点起始発作」、大脳の両側全体で急速には発作が始まる「全般起始発作」、発作がどこから始まるのか不明である「起始不明発作」があります。
主な発作の症状としては、以下の通りです。
1.欠伸発作
数秒から数十秒意識を失い、動きが止まってぼんやりする。
2.ミオクロニー発作
全身、あるいは手足などが突然ピクッと動く。
3.強直間代発作
意識を失い身体を硬直させて歯を食いしばって呼吸が止まり、その後に手足をガクガクさせる。
4.脱力発作
全身の筋肉の力が抜けて、一瞬にして倒れる。
5.焦点意識減損発作
前兆に胸のむかむか、耳鳴り、光が見えるなど。意識が混沌として動作が止まる。手や口をもぞもぞと動かす、身体を激しく動かす等。
また、発作の継続時間は症状によって変わりますが、通常は数秒から5分以内と言われております。全身の硬直やけいれんが起きる強直間代発作の場合は、けがや窒息をさせない配慮が必要です。それ以外の短時間で終わる発作の場合は、危険がないように見守ることが必要です。強直間代発作が5分以上続いたり、いったん治まってもまた引きおこる場合は、救急搬送が必要です。
発作時の対応としては、強直間代発作の場合、手足をぶつけないようにモノなどを移動したり、嘔吐した際には、気管に詰まらせないよう身体を横に向ける、舌を噛まないように口にモノをいれることはしない(厳禁)、時計を計り5分以上続いた場合は救急要請をする等があります。
最近ではてんかんと公表する有名人などの方が増えました。万が一発作が起きた際に、てんかんと理解して対処できるように、病気の説明を身近な人をはじめ、支援員の方や事業所へ伝えておくことが大切です。私たちもしっかりと対応できるよう病気に対する理解を深くする必要があります。
そして、その理解が社会に広がり、話しやすい環境になることを強く望みます。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】