特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)

2024年11月11日

こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

私たちの支援の中では、インテーク、アセスメント、モニタリングといったように、利用者の方の状況をより理解して本人の望む意思決定支援ができるように情報を収集して支援計画を立てていきます。
しかし、もし万が一の場合に自分や身近な人に命に関わる状態に陥った時にどのように対応するのか。。。
皆さんはこのような場合のことも考えたことがあるかと思います。いざという時に備えて事前に考え、話し合うことをACP(アドバンス・ケア・プランニング)という言います。聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
人生の最終段階でどんな医療やケアを受けたいか、何を大切にしたいか、事前に考えて信頼できる人と話し合っておくことも大切です。命の危険が迫った状態では、約7割が自分の意思を伝えられないとの報告があります。このような場合にACPを事前に行うことで、自分が望む治療やケアを受けられる可能性が高くなります。いざという時の家族の心理的負担というものも軽減されます。
厚生労働省の「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査」によると、国民の約7割、医師や看護師の2割前後がACPを知らないと答えていることが分かっております。また、命の危機が迫った状態では、約7割の人が自分で自分の意思を伝えられないとされております。ACPとは、そんな中でも自分の気持ちを家族などに推定してもらえる手助けとなります。
ACPの基本的な流れとしては
現在、健康な人や重い病気の人が
①代理決定者を決める
家族、親族、友人など誰に頼みたいかを決めます
②その人に伝えて了承をもらう
いざという時にお願いをしておく
③何が大切かを話し合い、価値観を共有する
・苦痛がないこと
・出来るだけ長く生きること
・自分でトイレに行けること 等
大切にしたいことは何か?なぜそう思うのか?を話し合っておく
④終末期の治療やケアについて話し合う
例えば
・人工呼吸器を使うのか
・口から食べれなくなった時に人工栄養を導入するか
・心肺蘇生を行うか 等
どんな治療やケアを受けたいか?受けたくないか?を話し合っておくことが大切です。
代理決定者については、配偶者や親、子ども、親族、友人など信頼できる人が候補となりますが、利用者の方であれば親が多いのではないでしょうか。
人生の最終段階をどう生きたいのか。
「何をしたいか、したくないか」よりも「なぜそうなのか」に重きを置いて考えていければと思います。その方が当事者の心情というものを深く理解できると思います。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】