虐待の状況と意思決定支援ガイドラインについて
2026年9月16日
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
厚生労働省は、2025年度の使用者による障がい者虐待の状況を公表しました。通報・届出の対象は1,663事業所、1,953人で、ともに前年度から増加しているとのことです。
- 虐待が認められたのは421事業所、610人
- 虐待種別では経済的虐待が521人(83.1%)で最多となりました。
特に利用者と雇用契約を結ぶ就労継続支援A型では、賃金・労働時間管理の点検が特に重要となるでしょう。生活介護の指定基準や報酬が変更されたものではありませんが、一般就労中の利用者から相談を受ける際の参考になるかと思いますので確認をしておきたいですね。
A型事業所は、雇用契約書、勤怠、賃金台帳、最低賃金の減額特例許可の有無を照合、就労移行・定着支援や相談支援では、職場での暴言、暴力、賃金不払いなどを把握した場合の通報・連携手順を確認しときたいところです。
さらに厚生労働省は「障がい福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン(第2版)」を公表しました。当事業所「ねいろ」でも行っている生活介護を含む障がい福祉サービス事業者は、本人の意思・選好・価値観を個別支援計画と日常支援へ反映する手順を改めて確認する必要があります。
事業への影響として考えられるのは、以下の通りだと思います。
・意思決定の主体は支援者や家族ではなく、本人であることを明確化
・決めない、保留する、変更する、誰かと一緒に考えることも本人の選択として尊重
・言葉による表出が難しい場合は、表情、視線、行動、生活史、過去の選択等を継続的に記録
・意思決定支援責任者の役割は、サービス管理責任者等が担うことを想定
・本人が参加する意思決定支援会議を開催し、個別支援会議等との一体実施も可能
・支援結果をモニタリングし、個別支援計画をPDCAで見直す
・写真・動画等の活用は可能だが、取得・共有・保存には本人の尊厳と個人情報への慎重な配慮が必要
運営指導では、本人の意思を確認した事実だけでなく、情報提供の工夫、意思形成の過程、会議への本人参加、計画への反映、モニタリングの記録が確認される可能性があるでしょう。
具体的な対応としては、個別支援計画やアセスメント様式に次の項目が含まれているかの点検、本人が理解しやすい説明・意思表示の方法、好み、苦手、生活史、繰り返し見られる反応、提示した選択肢と体験機会、本人の発言、表情、行動を事実として記録する欄、本人が会議へ参加できない場合の理由と代替的な参加方法、選択した支援の実施結果と本人の反応だと考えています。
今後、管理者・サービス管理責任者・生活支援員で第2版と事例集を共有し、既存の個別支援会議、記録様式、職員研修を見直していく必要があるかと思います。
それでは。
〒880-0022
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
カテゴリーcategory
事務長の独り言post blog
事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。



