先週起こったことを踏まえて意思決定支援について考えてみます
2023年11月7日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 ねいろ 」の なかにし です。
先週のお話です。
当事業所「ねいろ」の職員がとある事業所に行った時のあるA職員の対応をお伝えいたします。仮称でお伝えいたしますので、とある事業所の職員の方はA職員とさせていただきます。
A職員「みっともないから髪を切ってくれない?」
先週、A職員はお迎えにいった際に当事業所「ねいろ」を利用している方に対し、そう言ったそうです。
ねいろの職員「髪を切るということは、本人の意思を確認してからにしております」
A職員はお迎えに行った職員に対して、支援者目線で髪を切った方がよいと言いました。
口調も荒かったと聞いております。それを聞いていた利用者の方は身体がこわばり、委縮しているように見えたようです。
どうでしょうか?
当事業所「ねいろ」の職員がお伝えしたこと。これは利用者目線で行っているとの現れだと思います。髪を切ることについては、本人が切りたいということであれば散髪いたしますし、そうでなければ髪を切ることはしません。あくまでも、本人が希望すれば私たちはそれを支援します。こういうスタンスが当たり前なのではないでしょうか。
また、「みっともないから」と言った発言。。。これは私は許せませんね。
支援員としての倫理に欠ける発言です。支援員として何を今まで学んできたのでしょうか。残念でなりません。
スーパービジョンを受けるなり、研修に参加して「支援員の心構え」を学んだり、書籍を読んで自己啓発に励んだりしていないのですか?
【本人の希望や意思を尊重する】ことは、支援の基本です。
意思決定支援には、下記のように記載されております。
自ら意思を決定することに困難を抱える障がい者が、日常生活や社会生活に関して自らの意思が反映された生活を送ることができるように、可能な限り本人が自ら意思決定できるよう支援し、本人の意思の確認や意思及び選好を推定し、支援を尽くしても本人の意思及び選好の推定が困難な場合には、最後の手段として本人の最善の利益を検討するために事業者の職員が行う支援の行為及び仕組みをいう。
引用:障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン
生活は意思決定の連続です。
何を食べるか、何を着るか、どこに行くか、何をしたいか、髪を切ることもそうです。
私達が日常の中で無意識に行っていることも、全てが意思決定です。
ささいなことでも、障がいがある本人の意思を常に尊重し、意思決定の経験を積み上げることで、それは成功体験となり、自分で選べたという自信に繋がります。
一度、A職員は国が定めているガイドラインなどを熟読した方が良いと思いますね。
【本人主体】【自己決定の尊重】これはソーシャルワーカーの倫理原則です。もしこれに反している支援をしているとなると、人権侵害につながる恐れがあるということを忘れないでいただきたい。
※ちなみに、A職員。タバコをくわえながら、そういった発言をしていたんだとか。。。だめだこりゃ。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】
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公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。