【虐待防止研修】偏見や差別について
2025年9月12日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
当事業所「ねいろ」では9月は感染症予防の研修とシミュレーション、防災訓練、そして虐待防止の研修を行う予定です。そこで本日は少し偏見や差別についてお話できたらと思います。
皆さんにとって当たり前とは何でしょうか?
この当たり前こそが偏った考えを生んでしまうことがあります。当たり前かどうかは、場所や時代などによって異なり、相対的なものなのです。私たちが生きづらさを感じている方たちと捉えているものも、現代社会で適応的とされる状態から隔たって、平均から隔たっているといった理由でたまたま障がいと見なされているにすぎないのです。
皆さんも聞き馴染みのある発達障がいという言葉は、半世紀くらい前にできた概念であって、日本で広く知られるようになったのではここ20年~30年ほどです。
世論調査によると、世の中には障がいを理由として差別や偏見がある、と思う人が8割以上にのぼったそうです。そうです。私たちの社会はこの差別を克服できていないのです。
少し難しいことですが、社会心理学にはこうあります。
ある集団に属する人たちに対して、特性の性質や資質を皆がもっているように見えたり信じたりする傾向の事をストレオタイプといい、ステレオタイプに好感や嫌悪を抱いたものが偏見、ステレオタイプや偏見を根拠に接近・回避などの行動としてあらわれたものが差別と区別しています。
つまり、このような差別を減らすためには自分の偏見をいかに認識できるかということが重要なのです。
皆さんに少し考えていただけたらと思います。
本人の意思によって行動を変えられる程度のことを統制可能性といいます。
統制可能性である障がいによって、その人の振る舞いや不摂生、気持ち、その人の自己責任だと捉える偏見があると、その方は支援されにくく非難され差別につながりやすいという結果があります。一方で、統制不可能という偏見があると、支援はされやすくなりますが、可哀そうなどと哀れまれたりします。
実際にはあらゆる特性については統制可能であるかなんて分からないのですが、直感的な決めつけだけは避けたいものですね。
そう思いながら、本日も従事しております。
それでは。
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。