強度行動障がいの理解について
2023年11月29日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 ねいろ 」の なかにし です。
私たちの仕事は【人】との関わりが中心となります。それは、利用者の方も職員間も同様です。燃え尽き症候群というものがあります。これは、その人間関係の関わりの中でのストレスにおいて生じるものです。人間関係がうまくいかなくなって気持ちが落ち込むということは自然なことだと思います。良くないことが起きていると気づいたらペースダウンして、何が問題かを振り返ってみることも大切です。
もし、自分に原因があるとすれば、素直に謝るなどをして関係を修復すればよいのです。しかし、何でも自分の責任だと考えて一人で悩みすぎるのはよろしくはないと思います。相手がよっぽどのトラブルメーカーでない限り人間関係で起きるトラブルは、どちらか一人だけの問題ということはないのです。
私もそうですが。。。独力でいろいろな問題に対処しようとする人は自分の責任を大きく考えがちです。こうしたトラブルは関係する人同士のなかで起きます。
自分に全責任があると考えてしまうと、自分が辛くなるだけでなく相手と一緒に問題の解決に取り組むことができなくなります。自分にどのような責任があって出来るだけ冷静に考えてお互いに問題解決に取り組むことで、その後も意味ある関係を築いていけるはずです。
さて、表題にあります通り私は先日、「強度行動障がい」の研修に参加させていただきました。そこで、その内容について少し皆さんに共有したいと思います。この研修は、当事業所「ねいろ」では全員に受けてもらいたい研修です。
先ず、支援とは他人を支えてたすけることです。要するに、労力や金銭などの面で、その活動や事業を助けるという意味を表しているのです。
「強度行動障がい」とは、自傷、他傷、こだわり、もの壊し、睡眠の乱れ、異食、多動など本人や周囲の人の暮らしに影響を及ぼす行動が、著しく高い頻度で起こるために、特別に配慮された支援が必要になっている状態を意味する用語です。
障がいや特性からくる苦手さが解消されないと、さらに激しい行動をとることもあります。また、適切な行動を教えてもらう機会がなかったり、自分の気持ちを伝えるために激しい行動をとった時、周囲がその行動を止めるために本人が望むままの対応を繰り返していると、「激しい行動をすることで自分の気持ちが伝わる」と理解してしまう場合があります。そこから激しい行動が定着してしまうこともあります。
適切な行動を教えてもらえなかったり、周囲が誤った対応を繰り返していると、その行動が激しくなり強度行動障がいの状態になっていくのです。
強度行動行動障がいの状態になっている人というのは、困った人ではなくて、困っている人なのです。そういった方には合理的配慮が必要ですよね。
私たち支援者は、私たちの理解や配慮によって、強度行動障がいの状態にならないように予防し、すでに現れている強度行動障がいを軽減していくことが必要なのです。
そして、その方たちの社会参加と自立支援を進めていかなければならないのです。
強度行動障がいという状態になっている方を地域の中で安心して幸せに生活してもらえるようにしていくことが支援をするということなのだと思います。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。