価値観の多様化によって溢れている方もいます
2023年6月14日
皆さん
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「生活介護事業所 ねいろ 」の なかにし です。
新型コロナウイルスの感染者が少しずつですが、増えてきているように感じます。
連日の感染者の速報がなくなり、今やいったい宮崎県内で何人の感染者が出ているのか、また何処で発症したのかなどが分からなくなっていると感じます。
私たちの事業所「ねいろ」でも、ご家族の皆さまたちがコロナウイルスに感染したとの報告をいただいております。引き続き、感染対策の徹底を行い気を緩めることなく運営していきます。
さて、私は当事業所「ねいろ」を通じて障がいの特性や特徴を知っていただきければと思っております。そうすれば、偏見や差別がなくなり、そのような方たちを理解していただけるのではないかと感じております。
【自閉症スペクトラム障がい】
対人関係、コミュニケーションや行動、興味、また様々な活動の限定された反復的な行動に特徴があります。
対人関係においては、顔の表情、体の姿勢、身振りなどを調節する多彩な非言語的行動の使用をされることがあります。発達の水準に相応した仲間関係を作ることに難しさを感じております。楽しみや興味、達成感などを他人と分かち合うことがなかなか上手くいきません。例えば、興味のあるものを見せたり、持って来たり、指差しをすることが上手くいきません。
また、コミュニケーション関係で言えば、話し言葉の発達に遅れがあり、身振りや物真似のような代わりのコミュニケーションによって補うことが上手くいきません。また、ごっこ遊びや物真似遊びなどにも苦手意識があります。会話も独特な言語を使用し、他人との会話の継続性もなかなか長くは続きません。
特によく見られるのが、ある物の一部に持続的に熱中する姿があります。特定の習慣や儀式に頑なにこだわりを強く示します。いくつかの興味だけに熱中するということです。
幼児期には、一人遊びや一つのことに一生懸命になること。また抜群の記憶力があること、刺激に弱く過剰に反応したり、目を合わせることをしない等が見られるのが特徴的です。
学童期から思春期にかけては、他者の状況や感情、意図をつかむことが難しく苦労しています。よって、孤立傾向を示し、不登校やひきこもり、最悪の場合はいじめを受ける場合もあります。
こだわりを強く示しますので、それによるトラブルもあるように思います。音などにも非常に敏感なので、不意打ちなどの驚きにとても弱いです。学業においては、学業不振やあるいは超優等生の場合もあります。
このような方たちには、指示系統は明確かつ具体的にお願いいたします。抽象的な言葉ではなく、より簡潔に伝えていただければと思います。また、パターン化して物事を覚えてくれるので物事をいくつかのパターン化にして伝えてくれると助かります。
よくうまく躾が出来ずに「勝手にしなさい!」「もうやらなくていい!」などと止めてしまうことがありますが、良い面、いわゆるストレングス視点でみてあげてください。出来ること、良いところを見て伸ばしてあげていただければと思います。
大人になってからの発達障がいのある方の対応を近年、よく聞きます。
例えば、職場でアスペルガー症候群の方がいらっしゃればその方の特徴さえ認識して理解していただければ、十分に対応は出来ると思います。
よく見られる行動として、融通が利かない。他者との衝突が多い。こだわりが強くて仕事に時間が掛かる。仕事中に空気や状況を読んで動くことが難しい。混乱をしやすい。過去のことをずっと根に持つ。態度や言葉遣いのその場に応じた対応が難しい。臨機応変に対応が出来ないなどがあります。
ほんの少しでも構いません。その人そのものを理解してあげてください。出来ないことやマイナスな面だけに目を向けるのではなく、その人の出来る事や良い面に目を向けてください。
今の世の中は価値観の多様化で、自分が何を選択していくべきなのかすら迷います。これには大きな心理的な負担が伴います。この価値観の多様化によって、みんな同じが良いなどの均一化、みんなが同じだからといった同調圧力も作用しているのです。
発達障がいの方々に近年多く見られる一つの原因として、このような均一化や同調圧力から溢れた人として見られるのだと私は思っております。
決して他人と同じではなくても良いのです。ほんの少し親切なことをしてください。
理解のある方々であれば、包み込めるはずです。
私はそう思います。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生活介護事業所 ねいろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。