特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

虐待を防止する取り組みについて

2023年12月14日

こんにちは。

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 ねいろ 」の なかにし です。

個人情報保護法においては、個人情報とはこう記されております。
個人情報とは、生存する特定の個人を識別できる情報、または個人識別符合(指紋認識データなど)をいいます。私たちも利用者の方たちに支援をする上で、個人情報を取り扱うことが多く存在します。事業所としては、業務に関しての記録の適切な保管場所や保管方法について常に意識して徹底管理しておかなければなりません。しかし、支援に際して収集する情報の必ずしもすべてが要配慮個人情報に該当するわけではありません。
要配慮個人情報とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪経歴、犯罪被害事実などをいいます。
当事業所「ねいろ」では、そうした個人情報については鍵のある書棚にて保管しております。例えば、退職して利用者の方の個人情報を持ち出して利用するなんてことはもっての外の行動だと思います。
そういった倫理的な面も支援員として自覚しておかなければならないでしょう。

さて、虐待というと皆さんはどのような考えお持ちでしょうか?強い人から弱い人への精神的かつ肉体的な暴力などを思い浮かべる方も多いかもしれません。
障がい者虐待では、次の3つを虐待としております。
①養護者による障がい者虐待
②障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待
③使用者による障がい者虐待
さらに、この障がい者虐待の類型は次の5つがあります。
①身体的虐待
障がい者の身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行を加えて、または正当な理由なく障がい者の身体を拘束すること
②放棄・放置
障がい者を衰弱させるような著しい減食または長時間の放置等による①③④の行為と同様の行為の放置等
③心理的虐待
障がい者に対する著しい暴言または著しく拒絶的な対応その他の障がい者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと
④性的虐待
障がい者にわいせつな行為をすること、または障がい者をしてわいせつな行為をさせること
⑤経済的虐待
障がい者から不当に財産上の利益を得ること

この虐待を防止する取り組みについては、施設側としては風通しの良い環境を作ることが大切だと思います。
虐待が行われる背景については、密室の環境下で行われ、組織の閉塞性、閉鎖性がもたらすという指摘があります。虐待報道事例にあった障がい者福祉施設等の検証委員会報告書では、虐待を生んでしまった背景としての職場環境の問題として「上司に相談しにくい雰囲気、また相談しても無駄という諦め、職員個人が支援現場における課題や悩みを抱え込まずに施設内で、あるいは施設を超えて相談・協力し合える職場環境が築かれていなかったと言える」と指摘されております。
当事業所「ねいろ」でもそうですが、職員が他の職員の不適切な対応に気が付いたときは上司や同僚に相談した上で、職員同士で指摘をしたり、どうしたら不適切な対応をしなくてすむようにできるか話し合って全職員で取り組めるようにしたりする等、オープンな虐待防止対応を心掛けて、職員のモチベーションアップや支援の質の向上に繋げることが大切となると思います。
そのためには、支援に当たっての悩みや苦労を職員が日頃から相談できる体制、職員の小さな気づきも職員が組織内でオープンに意見交換し情報共有する体制、これらの風通しの良い環境を整備することが必要です。
何より、職員のストレスも虐待を生む背景の一つでありますので、人手不足による人員配置を含めて、常に職員全員の状況を把握することが必要となります。職員個人個人が抱えるストレスの要因を把握して、改善に繋げることで職員のメンタルヘルスの向上を図れるかもしれません。職場でのストレスを把握するためには、調査票などを活用してみるのも一つの方法です。職員のストレスに気づくためのツールを下記に記します。
【5分でできる職場のストレスチェック】
http://kokoro.mhlw.go.jp/check/

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】