包摂の精神とは
2024年12月9日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
これまでの日本の教育現場では、分けられた教育というものに力を入れてきたように感じます。
当別支援学校や学級、男子校や女子校など似た者同士を集めた効率的な集合教育が主流でした。
しかしどうでしょう。近年は、こうした分離教育が変わりつつあります。
2022年に国連が日本に対して、分離教育をやめるように勧告したことが契機となって、発達障がいの認知拡大やLGBTQなど性の多様化、外国人の増加など、社会の存続にとって異質な他者と共生するためにの多様性の許容というものは、今や取り組むべき課題の一つであります。
例えば、子どもたちは自分と異質な他者と出会ったときに、身体が自然に反応して順応できます。一方、大人は先に頭が動き、先入観が先走って差別や排他的な考えがなくても相手を警戒してしまいます。
健常者は障がい者によそよそしくなって、年配者は年少者に何を話してよいのか分からなくなります。
それは、頭の中で自他の間に境界線を引いてしまっているからでしょう。大人になり、年齢や障がいの有無、性別、国籍の違いを超えて一緒に働くことがあります。
そうです。いつかは運命共同体としての仲間になるかもしれないのです。
子どもの頃から多様な個性と触れ合っておけば、このようなアレルギー的な反応はまず起こりません。
頭の中の壁を取り払うこと、これが包摂のスタートラインになります。
子どもたちは一緒に遊ぶことで、異質な他者との壁を超えます。家や学校、公園などで大人たちは他者に寛容で壁をつくらない子どもたちに注目して、その自然体の包摂的な態度を学ぶことができます。
当事業所「ねいろ」も最初は日中一時支援事業所としてスタートしました。
その時は、職員の子供たちも一緒に遊んでいたのを思い出します。この子どもたちが少しずつ成長する中で、障がいの有無にかかわらず今も普通に接している姿が見られます。
それが自然なことですよね。
自ら壁を作り、壁の内側で同質的な人々とだけ過ごすような大人にはなりたくないと考える今日この頃です。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。