特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

自己実現を図るための動機づけとは

2024年6月19日

こんにちは。

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

全国の15歳~64歳の就業者の中から株式会社リクルートが調査した結果によると、「働く喜び」を必要とする人が毎年約8割にいるにもかかわらず、実際に「働く喜び」を実感していない人は約4割にとどまっているようです。この結果から、「働く喜び」を必要としながらも、実感できていない人が約2人に1人いるという事実が示されております。
一方、「思い続けてきた希望がかなえられている」「仕事の内容に見合った収入を得ている」といった自己実現や労働条件などに関連する一部の項目では実感している人の割合が増加しているようです。
政府の働き方改革の後押しもあってか、各企業で働く環境の整備や労働条件の改善が進みましたが、逆に組織への帰属意識や、上司と部下、同僚同士の信頼関係が少し希薄になりつつあることも見え隠れしております。
今や日本型雇用(終身雇用)が転換期を迎えて、今後、働く個人の価値観ももっともっと多様化していくことが予想されます。信頼関係をベースとして、個人が役割や居場所があると実感できる職場を作っていくことで、より良い職場の未来が開けるのではないでしょうか。
この結果から、私は当事業所「ねいろ」も含めて、働く個人の喜びと、企業の成長を両立する職場の在り方を見つめなおす良い機会だと考えております。

心理学者のMaslowはこう言っております。
「自己実現」を頂点に人は成長し続けていく。このようなことから欲求の階層構造を考えております。
1階層目 : 自己実現欲求
2階層目 : 承認欲求
3階層目 : 所属と愛の欲求
4階層目 : 安全欲求
5階層目 : 生理的欲求
最高層である「自己実現」の欲求は自分が潜在的に持っている可能性を実現しようとする欲求で、ほかの欲求とは区別して成長欲求とも呼ばれております。
しかし、この上位の欲求が出現するためには、下位の欲求が満たされることが条件だという見方もあります。
人に行動を生起させて、それを一定の目標に方向づけて、導き、継続させる一連の力動的な心的過程を「動機づけ」といいます。
賞や罰を与えて競争心を刺激し、向上や発達を促進するような「外発的動機づけ」や心の中の満足感を得るために自発的・積極的に働きかけるという「内発的動機づけ」があります。
内発的な動機づけに基づいた行動というのは、行動そのものが目的でありますが、外発的動機づけに基づいた行動は何らかの目的を達成するためのものだとも言われております。
自分の得意とすること(有能な部分)と自己決定の感覚が強められると、この動機づけは高まるとされております。一方、金銭などの外的報酬というのは、その水準が変わらなければ、動機づけを維持する効果というのは弱まっていきます。
当事業所「ねいろ」の職員の方たちが少しでも、内からなる欲求を満たすことが出来るような職場環境作りをしていきたいですね。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】