特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

支援員としての資質

2024年10月25日

こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

昨日、施設見学にきていただいた看護師の方が令和6年11月から出勤してくれるようです。採用が決定いたしました!来月から、利用者の方に手厚い支援が行えることと職員の負担軽減が図られるようにしていければと思います。
私自身も「自然体で、目の前のことに夢中になれるくらいのこと」を日々邁進していきます。

さて、心理教育的アセスメントにおいて用いられる検査について本日は少しお話したいと思います。
学校や教育現場では、心理教育的アセスメントにおいて、発達検査(言語、運動、認知、社会性、行動など)、認知・知能検査、学力検査、人格検査などの様々な検査が用いられております。特に、学習面で困難を抱えている人については、学力に関するアセスメントとともに、その人の認知・知能に関するアセスメントが必要となる場合があります。
発達障がいのある子どもの指導によると。。。
必要に応じて、一人ひとりのニーズに応じた指導目標や内容、方法等を示した「個別の指導計画」や乳幼児期から学校卒業後まで一貫した支援を行うための「個別の教育支援計画」を作成しますが、その多様な支援ニーズを明らかにするために、認知・知能に関するアセスメントというのが広く活用されております。
学校・教職員向けの「生徒指導提要」によると、知的発達の水準や認知特性をみるにはWISC-ⅣやWISC-V、認知能力と習熟度の差をみるにはKABC-Ⅱ、適応行動の発達水準を幅広く捉えるにはVineland-Ⅱが活用されております。
では、この検査ではどのようなものでどのような解釈ができるのかということを少しご説明いたします。
【WISC-Ⅴ】
・知的発達の水準や認知特性を見ることができる検査
・適応年齢は、5歳0か月~16歳11か月
・実施時間は、45分~80分程度(子どもの疲労や集中度によっては2回に分けて検査を実施)
・3つの指標レベル
1.FSIQとは、全般的な知的能力を示す値(平均は100)
2.主要指標とは、言語理解(類似と単語)、視空間(積み木模様とパズル)、ワーキングメモリ(数唱と絵のスパン)、処理速度(符号と記号探し)
3.補助指標とは、量的水理、聴覚ワーキングメモリ、非言語性能力、一般知的能力、認知熟達度
【KABC-Ⅱ】
・知的発達の水準や認知特性とともに、認知能力と習熟度(語彙、読み、書き、算数)の差をみることができる検査
・適用年齢は、2歳6か月~18歳11か月
・実施時間は、年齢によって異なりますが30分~120分
・カウフマンモデルとは、認知能力と基礎学力を分けて測定して比較するモデル
・CHCモデルとは、最新の知能理論であるCHC理論に基づくモデル
検査の結果によっての解釈から、認知の長所(強い認知能力)を見つけ出して、長所を活用して学習能力を高めて学習の成果を上げること、長所を活用しながら認知発達の遅れの改善を少しずつ進めるということによって支援の展開を進めていくことになります。
大切なのは、このような検査結果を正しく理解することだと思います。背景にある情報や検査中の行動観察などの質的な情報を含めて総合的に解釈する必要があるからです。
このように、支援する側というのは研修や書籍で学び続けていくことが必要なのです。日々研鑽を積むことが必要な職業であること、それが支援員という職業だと思っております。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】