18歳の壁
2024年12月26日

こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
現在は親の共働きが普通となっていますが、ひと昔前は母親は専業主婦というご家庭が多かったと思います。時代は変わり多様な家族構成などが広がっていますが、親のどちらかは子どもの面倒をみることができるといった前提で、今も障がい福祉サービスの仕組みは成り立っております。
内閣府の「障がい者白書」によれば、障がいを持ち特別支援学校等に通う児童・生徒は23年で64万人で、全児童・生徒数の6.8%を占めるとのデータがあります。少子化によって子どもの数は減っている一方で、ここ10年で倍増しているのです。
2025年施行の改正育児・介護休業法では障がい児・医療ケア児を育てる保護者への支援を配慮したものを企業に義務付けることになりそうです。
この両立には職場の労働環境の整備と福祉サービスの充実が必要だと思っております。2025年改正の育児・介護休業法によって労働環境の整備は進むと期待されますが、今後は福祉サービスの充実が必要となってくるでしょう。
例えば、18歳の壁と呼ばれるもの。これは、子どもが学校を卒業すると、放課後デイサービスなどの福祉サービスが途切れてしまいます。この福祉サービスが手薄になってしまう結果、共働きができずに保護者の失業のリスクが高まります。この放課後等デイサービスというのは今や保護者の就業に欠かせないサービスとなっているのが分かります。
しかし、この放課後等デイサービスは就学期のサービスですので、18歳で学校教育が終了したら利用はできません。学校を卒業すれば成人となり、働けるのであれば就労系のサービス、就労が難しいようならば生活介護を利用することになります。また、通常は夕方の16時くらいにはサービス終了時間です。よって、子どもを一人に出来なければ保護者が夕方早くに帰宅しなければならず、そうなるとフルタイム勤務を諦めるかどうかを選択しなければならないのが現状です。最悪の場合、仕事の退職も考えなくてはならないでしょう。
このことから分かるように、夕方の数時間をつなぐ福祉サービスの充実が図られればと思います。
生活介護も延長支援というものがありますが、現行の要件では複雑化しており、事業所によっては延長支援が出来ないという所もあると思います。
年老いた親が障がいのある子どもをケアするという「老障介護」が今の時代に問題になております。子どもを世話するために思うように働けなかった結果、わずかな蓄えしかない老障世帯もあるといいます。現状のままでは、経済的に苦しい老障世帯は将来に期待が持てずに悪循環を生み出すことを招きかねません。
低所得世帯には無償で、働ける親たちは有償でも構わずに親が就業継続できる仕組みが急がれます。
このように、福祉サービスにはまだまだ穴というか広く隅々まで行き渡っていません。当事業所「ねいろ」では何ができるか。そして、利用者の方たちとその保護者にとって心から満足して安心できるサービスと居場所を創出していかなければならないと思います。
これは、福祉サービスの事業所としての責務の一つでもあります。
さて、昨日のクリスマスでのお昼ご飯です。
ベルエポックさんで注文したお昼ご飯です。クリスマスケーキも添えて。
みんなで美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。