特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

支援は信頼の上に成り立っています

2025年4月9日

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

2025年の75歳以上の人口の推計は2,155万人となっており、この5年で295万人も増えたといいます。いわゆる2025年問題です。厚生労働省の予測では、40年度に272万人の介護職員が必要だとしております。
私たちを含めて、介護・福祉職員の給料を増やそうと国は処遇改善に予算を繰り返し割いております。賃金構造基本統計調査を見てみると、介護職員の平均月額賃金は、08年の25.5万円から23年には30.0万円に増えております。しかし、全産業平均と比べれば6.9万円も下回っているのです。人手不足を背景に23年以降、多くの企業が大幅な賃上げを実施しており、追いついていくのは難しい状況です。
看護師や保育士など女性比率が高い職業というものをピンクカラージョブと呼んでおります。介護士もその一つです。家計の主たる担い手が男性であった歴史的背景もあって、ピンクカラージョブの給与水準は低いことが分かります。しかも、保育や介護は家族が担ってきたため、簡単な常務だと誤解されがちなのです。
しかし、実際はもちろん違います。利用者の方たちが何を求めているかを的確にくみ取り、読み取る感受性や不快に感じさせない支援技術などが必要な専門職が私たちのような支援職なのです。
介護も含めて福祉などの対人サービスは人工知能(AI)などに代替しづらいといいます。
私たちは日々の業務で生産性の向上など業務改善に取り組み、少ない人員で対応できるように努力しております。今後、この歴史を払拭して、働きに見合う報酬改善を望みます。

政治や経済が情報技術、とりわけ人工知能(AI)、SNSに左右されやすい時代になっています。
当事業所「ねいろ」だけでなく、皆さんの仕事も「信頼」の上で成り立っております。おそらくこの信用と信頼の上で仕事をしているのだと感じます。
この信頼というのものはとても重要です。
人間が信じあうことというのは民主主義の根本であり、AIやアルゴリズムに負けない社会をつくる力となるでしょう。
ドラえもんというのは、一種のAIだと思いますが、日本では神さまでも恐れられる対象でもなく、友だちとして受け入れている印象が強いということを考えると、これからのAIとの共存のヒントが隠されているのかもしれませんね。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】