特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

幸福について考えること

2024年2月20日

こんにちは。

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

性同一性障がい特例法が定める性別変更の要件は下記のようになっております。
1.18歳以上である
2.婚姻をしていない
3.未成年の子がいない
4.生殖腺がない、または生殖機能を永続的に欠く(生殖不能要件)
5.変更後の性別に沿った外観を備える(外観要件)
先日、性同一性障がいと診断を受けた方が生殖機能をなくす手術を受けないまま性別変更を申し立てた家事審判で、戸籍上の変更を認める決定が出されました。
上記の5要件のうち、「生殖腺がない、または生殖機能を永続的に欠く(生殖不能要件)」という規定の違憲性が争点となっておりました。結果、生殖機能をなくす手術については、強度な身体的侵襲と指摘され、制約として過剰になっており、現時点で必要かつ合理的とはいえないとして、「個人の尊重」を定めてた憲法13条に違反すると結論付けられました。
性同一性障がいの方たちの人を取り巻く国内外の社会情勢の変化で司法判断も変わりつつあるのだと感じました。今後は、5つの要件のうち、変更後に沿った外観を備えるために手術が必要とされる「外観要件」についても議論される可能性があります。
何より、ご本人が次の人生を謳歌していただけるということが大変うれしく思います。

さて、能登半島地震では、平穏な暮らしをあっという間に壊してしまいました。甚大な被害を前にして、改めて幸福について考えた方もいるのではないでしょうか。
近年、心理学や経済学などの研修成果によって、ウェルビーイングは幸福、健康を意味する英語として浸透してきております。感じ方は人それぞれですが、10段階でどの程度、幸福かといった質問で、評価を比較できるようにもなっております。
働き方や人間関係、住みやすさなど多くの要因が幸福感を左右することも分かってきているのです。多くの国がこの指標を使用して、幸福度向上に必要な政策を考えるようになってきております。
日本はというと、先進国の中で最低水準なのです。。。
日本は「人とのつながり」「仕事と生活のバランス、余暇」などの項目で、幸福感を高める活動が不足しているらしいです。
様々な研究で、助け合いや環境にやさしい行動も「幸福の鍵」だとも分かってきております。一人ひとりが活動を変えていくことで、幸福度が高い社会に繋げていけると思います。

ラッセル幸福論にはこう書かれてあります。
「人間は、自分の情熱と興味が内へではなく外へ向けられているかぎり、幸福をつかめるはずである」

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿【公認心理師】【社会福祉士】