みんなで精神的に健康となるような環境を整えること
2024年6月8日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
新型コロナウイルス禍による生活習慣の変化、無理をして登校することへの保護者の方たちの意識の変化も背景あるのか、文部科学省の問題行動・不登校調査によると、2022年度の全国の小中学校で不登校だった児童生徒は前年度対比2割増の29万9,048人と過去最多を更新したようです。
小学生が10万5,112人
中学生が19万3,936人
不登校の子どもたちの困り感やニーズはさまざまです。こういった際には焦らずにその子に合った支援を見極めていく必要があります。
現在、不登校の小中学生が29万人を超えるなか、広がっているのが民間のフリースクールの役割です。学ぶ場に多様な選択肢があることで、自分の特性に合った支援を受けられるはずです。
今後、多くのご家庭が民間を含めた多様な選択肢を持てることが大切になってくると思います。
また、親元での養育が困難となった子どもを引き取る里親への支援も不十分な状況にあるといいます。虐待や親の貧困などを理由に社会的擁護が必要な子どもは、2021年度末で全国に4万1,773人います。施設で過ごすケースが多いようで、里親など政府が推奨する家庭的な環境で養育されている子どもは2割にも満たないのが現状です。
ハーロウは、針金製と布製の代理母模型をつくって、アカゲザルの子ザルの行動を観察しました。その結果、哺乳の有無に関係なく、子ザルは布製の代理母模型と過ごす時間が長かったことが示されております。この結果から、ハーロウは、身体的接触による【接触の快】が愛着を形成すると考えました。
アタッチメント(愛着)とは、乳児が特定の対象との間に結ぶ情緒的結びつき、または絆のことでボウルビィが提唱しました。ボウルビィによるこのアタッチメント理論によると、発達の初期(生後2~3年)における養育者へのアタッチメント(愛着)が後の人格の発達に大きな影響を果たすとしております。また、ボウルビィはこう言っております。乳幼児と母親、またはそれに代わる母性的養育者との人間関係が、親密・持続的で、かつ両者が満足と幸福感によって満たされる状態が【精神的健康】の基本である。そのように考え、逆にこの母子関係が欠如した状態は【母性剥奪】(マターナル・ディブリベーション)と呼ばれています。
ある心理学者が言っております。
養育環境さえ整えば、子どもを遺伝的な素質にかかわらず、どのような職業にも就けるよう育てることが可能である。彼は、11か月の男の子であるアルバート坊やへの実験で、白いものに対する恐怖反応とその消去に成功しました。
豊富な刺激や環境などを与えることによって、発達が促進されると考える立場のことを【環境優位説】と言います。
こういった考えもあるのですからね。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
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事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。