身寄りのない方たちへの対応について当事業所「ねいろ」ができること
2024年6月13日
こんにちは。
宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。
「自分らしく働く」
仕事内容やワークライフバランスに匹敵するくらいに「服装や髪形など自由な身だしなみで働く」「場所にとらわれずに働ける」「副業・兼業ができる」など1990年代半ばから2010年代前半に生まれたいわゆる「Z世代」の方たちはSNSで多様な生き方を目にする世代のために、アイデンティティーを重視しているようです。
しかし、どんな人でもその人自身にきちんと向き合い、理解することが大切だと思います。
相手を理解するには、日々のコミュニケーションを密にすることが重要です。その人がどんな性質を持っているのか傾向として理解し、どんなことにモチベーションが上がるのか読み解く手助けにもなるかもしれません。
さらに、コミュニケーションにおいて意識すべきなのは、理由とセットで指摘して、意思決定の際には一方的に押し付けないことかもしれません。
決して高圧的な指摘や業務的な連絡ではなく、相手と同じ目線に立ってフラットなコミュニケーションで接することを心掛けていきたいですね。
さて、国立社会保障・人口問題研究所が4月に発表した世帯数の将来推計によると、身寄りのない単身(一人暮らし)高齢者が今後急増するとのことです。日本は「家族依存型福祉国家」と呼ばれているように、家族が福祉に関して大きな役割を果たしてきたのです。しかし、身寄りのない高齢者は、今後今までのように家族が提供してきた支援を受けられない現象が起こるかもしれません。
この推計によれば、65歳以上の単身高齢者数は2050年に1,084万人と、20年時点の約1.5倍になるといいます。65歳以上人口に占める単身者の比率についても、20年の20%から50年には28%になります。
未婚者比率の急上昇もする可能性があり、未婚者のほかにも、配偶者と離別した単身高齢者の中で子どものいない人の増加も見込まれます。さらに高齢者の兄弟姉妹数は減少しており今後、家族・親族のいない「身寄りのない高齢者」の急増が想定されます。
では、高齢期に身寄りがいないとどのような問題が生じるのでしょうか。
病院や介護施設に入る際には身元保証人が求められます。法的には身元保証人がいないことを理由に入院や入所を断ることはできませんが、実際には断る機関が少なくないと聞きます。また、通院の同行や金銭管理などの日常生活支援に加えて、本人が亡くなった後の遺体の引き取りや家財処分などの死後対応が必要になります。このようなことは従来、主に家族が対応してきたのです。身寄りのない高齢者がこれらの支援を必要としても、それを担う家族がいないのです。さらに、身寄りがなければ公的サービスにアクセスして繋ぐ役割をしてくれる人もいないのです。
よって、家族がいることを前提にしてきた諸制度の根本をかえていかなければならないと思います。
これは、障がい福祉サービスにも言えることだと思います。身寄りのない方に必要な支援をコーディネーターできる機関や人が必要です。また、身寄りのない方たちの居場所をつくり、インフォーマルな関係も構築していく必要があると思います。
このようなことを考えると、当事業所「ねいろ」は利用者の方が望むサービスを提供し続けるために、利用者の方の意思を尊重し、当事業所「ねいろ」を選んでいただけるように【共生型サービス】へと移行していかなければならないと感じております。
高齢期に身寄りがなくても、尊厳のある人生を当事業所「ねいろ」で送っていくことができる社会・事業所の構築が求められているのだと思います。
それでは。
宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
特定非営利活動法人Re・Life
生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】
カテゴリーcategory
事務長の独り言post blog
事務長プロフィール
公認心理師、社会福祉士を保有する事務長です。