特定非営利活動法人Re・Life

事務長の独り言blog

今思う、理解をするということ

2024年10月15日

宮崎市大橋にあります「 生活介護事業所 」ねいろ の なかにし です。

私が思うに、「障がい」そのものがその方の困り感となるわけではないと思っております。障がいによって生じる学習上、生活上の困難が障がい者の困り感になるのではないでしょうか。
では、支援を行うために大切なこととは。。。
先ずは、障がい・特性に対する正しい理解を持つことだと思います。例えば、発達障がいの方であれば、発達障がいとはどういう障がいなのかを理解するということです。発達障がいとは脳機能の課題があります。これが認知処理や高度処理、行動様式に変容をもたらします。これが社会と相容れないから、そのことで生活上の困り感が生じることになるのです。よって、障がいというのは、機能(行為)の不全をもたらすことを理解して、異なる生活様式の学習というのが必要なのです。ここまで含めてはじめて正しく障がいというものを理解したといえるのだと思います。
次に大切なことは、自分自身の偏見への気づきを行うことです。人は誰しも自らの生活習慣のつくり出した価値観というものを持っております。当然、他者というのも違う価値観を持っております。そこに障がいというファクターが加わると、行動様式や認知処理様式まで異なってくることがあります。ということは自分とは違った方たちに対してどのように考えるか。。。当然そこには偏見というものが付きまといます。そこに偏見が生まれかねないということです。私たちのような支援者も支援を必要とする方々に想いがあり、その正しい想いの下に支援を行っており、偏見は持っていないということですが、そのこと自体が偏見に近づく可能性もあります。よって、自己覚知ではありませんが私たちはどのような偏見を持ち合わせているか、これを理解しておかなければならないでしょう。そうしないと、支援というものは時に人の上下関係に発展しかねないので対等な人間であるのだということをしっかりと頭にいれておかなければなりません。
支援を受ける方々たちにも複雑な心理模様があります。障がいがあるからといってそれを望んでいるのか?それは必要だからではないのか?など、私たちはそこまで理解していく必要があると思っております。
自分自身への気づきも踏まえて、改めてどのような支援が適切で必要なのかを考えることも必要ですね。

私たち支援者の役割というものを正しく果たすためには、利用者の方や当事者の意思決定をいかに大事にしていくかが大切なことです。そして、障がいを持っている方たちは必ずしも自分の特性による困り感に気づいていないこともあることを理解しておかなければなりません。支援者は一方的に支援はしてはいけないのです。利用者の方や当事者が自己理解できるように状態を理解して伝えていく存在でもあるのですから。

それでは。

宮崎県宮崎市大橋二丁目167番地
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生 活 介 護 事 業 所 ね い ろ
事務長 中西 茂寿
【公認心理師】【社会福祉士】【精神保健福祉士】